終活とは
終活とは、残された時間を自分らしく有意義に過ごすために、元気なうちから自分の人生の終わり方を考え準備をしておくことです。
一緒に住んでいる家族がいれば、家族に囲まれて最期を迎えることもできます。ただ、少子高齢化や核家族化が進行している現代では、子どもたちと離れて独りで人生の終末を迎えるケースも少なくありません。
終活を意識する年代に差しかかってくると、もし自分に万一のことがあったらと考えることもしばしばでしょう。
その万一の時に備えて、元気なうちから財産の整理や亡くなったあとのさまざまな手続きや法的な問題を解決する準備をしておけば、老後の不安や家族の負担を軽減できるのではないでしょうか。
終活を行うことで不安や心配が解消され、自分の死について前向きに考えられるようになれば、残された時間を有意義に過ごすことができますよね。
終活のメリット
残された家族の負担が軽減される
終活は、家族にとっても不安の解消や負担の軽減につながります。
財産の残し方や、葬儀、お墓などの希望を生前に家族へ伝えておけば家族も安心です。
故人の意思や亡くなられた方の情報が少ないと、相続財産にどのようなものがあるのか調査するのに時間と手間がかかります。
資産を正確に把握し、効率よく計画的に資産の承継ができる
生前に財産を整理する場合は、今ある資産を正確に把握する必要があります。
資産状況を正確に把握できれば、その後も効率的に資産を運用したり承継したりできるようになり、家族に多くの財産を残すことができます。
生きがいをもって残りの人生を過ごせる
終活で自分の希望を叶えていくことは、自分の人生を希望通りに終えるために残された時間を有意義に過ごすことにつながります。
エンディングノートを作成することも終活の一部であり、自分らしく生きがいをもって残りの人生を過ごすために役立つのではないでしょうか。
終活での大事なポイント
1.プラス財産とマイナス財産の把握
預貯金や金融資産がどこにどれだけあるか分かるようにしておくこと(財産整理)が大切です。
普段から使っている通帳や証券会社に預けている株式や投資信託、生命保険の種類や金融機関名などを整理し、自分が老後に必要な資金と家族に残したい資産や資金を分けて管理するのがよいでしょう。
もし、自分自身に借入金があったり保証人になっていたりする場合は、マイナスの財産も整理し明確にしてください。
相続放棄は相続があったことを知った日から3ヵ月以内に裁判所へ申述する必要があります。
そのため、残された家族が借入金や保証人といった負債の事実を知らないと、日数が経過して故人の負債を背負うことにもなりかねません。
また、クレジットカードなどは、何枚も持っていると解約の手続きに時間と手間がかかります。
使っていないカードは解約して、必要最小限のカードだけ残しておくとよいでしょう。使っていないカードローンなども必要がなければ解約するのが賢明です。
もし、利用している場合でも余裕があるのであれば完済して解約しておくと残された人の手続きの負担を軽減できます。
不動産や貴金属、美術品などの財産もリスト化して分かるようにしておくことが必要です。
2.エンディングノートの活用
エンディングノートとは、残された家族や友人に自分自身の希望や想いを書き残したり、自分がどのように余生を過ごしたいかを書いたりしておくノートです。
遺言書と異なり法的拘束力はありませんが、自分が普段から思っていることや伝えたいことを自由に残しておくことができます。エンディングノートは、死後のことだけではなく次のようなことを伝えるのにも役立ちます。
- 老後、体が不自由になったり、判断能力に不安が生じたりしたときの介護のこと
- 終末期の医療のこと
- 生前にしてほしい自分自身の考え
本人の意思が確認できない状況での延命治療などの決断は、家族としても精神的な負担が大きなものとなります。
しかし、自分自身の考えや希望を書き残しておけば、残された家族へ自分の意思を間接的に伝えることができるため、苦渋の決断を要する際でも家族の精神的な負担を和らげることができるでしょう。
エンディングノートには、プライバシーに関する重要な情報を書くことになります。
保管場所についてはよく検討したうえで、ノートの存在と保管場所を家族に知らせておくことが大切だと思われます。
3.遺言書の作成
遺言書があればその遺言書に沿った遺産分割ができるため、自分の希望に合った遺産分割が可能となり、相続人の間でのトラブル防止にもつながります。
遺言書には遺言執行者を指定することも可能です。
遺言執行者とは、相続財産を管理したり遺言を執行したりするすべての権利と義務がある人を指します。
そのため、遺言書に遺言執行者を指定しておくことも選択肢の一つです。
遺言書作成を検討している段階では、財産目録を作成する方法や生前贈与の方法、公正証書遺言とするか自筆証書遺言とするかなどを事前に調べておく程度で問題ありません。
その内容をエンディングノートなどに記載し、遺言書の種類を決めておくのもよいのではないでしょうか。
4.葬儀やお墓の準備
ご自身がが亡くなった後のご家族が、悲しみのなかでお通夜や葬儀の準備をするということは、分からないことも多く精神的な負担も大きなものとなります。
葬儀費用も参列者の数や祭壇の種類によって大きく異なるため、詳細なことまで決めておけば、家族も安心して葬儀に臨めるのではないでしょうか。
また、金融機関などの預金は、死亡の事実が知られると口座凍結され遺産分割協議書が作成されるまで基本的には引き出せなくなります。
出金できなくなることも踏まえたうえで、生命保険の受取人を変更し、保険金を喪主が受け取れるようにしておくことも方法の一つです。
5.老後の資金
現在の生活費や年金収入、不動産収入など、収支のバランスを計算し老後の資金計画を立てておくことは非常に大切な事です。
また、残された時間をご自身が有意義に過ごされるためには、老後資金を計画的に蓄えておくことが重要です。
もし、老後の生活費が不足する可能性がある場合は、※リバースモーゲージなどを利用して自宅を担保に生活資金の融資を受ける方法もあります。
※リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金を借入れし、自らの持ち家に継続して住み続け、借入人が死亡したときに担保となっていた不動産を処分し、借入金を返済する仕組みです。
住宅ローンは、一括で受け取った融資額を月々返済していき、最終的に借入残高がなくなるのが一般的ですが、リバースモーゲージは、毎月あるいは一括で借入れた分の残高を最後にまとめて返済する仕組みです。
6.デジタルデータを整理する
デジタルデータは、本人しか把握していないことが多い傾向ですが立派な遺品です。
スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器のデータやSNSのアカウント、インターネットのクラウド上に保存されているデータを元気なうちに整理しておきましょう。
思いもよらぬデジタルデータ内の相続財産発覚により、円満に終わっていたはずの遺産分割協議のやり直し、はたまた相続税の発生という事態も起こりかねません。
7. ペット達がいる場合
ペット達は人間の手助けなしでは生きていくことが出来ません。
ペット達もみな、人間同様、喜怒哀楽の感情を持っている大切な命ある生き物です。
ご自身亡き後も、ペット達が安心して幸せに暮らしていけるような道標を立てておきましょう。
終活の進め方に不安があるときは
百人いたら百通りの終活問題があると思います。
いろんな不安を取り払いつつ、ひとつひとつ、しっかりじっくりと進めていきましょう。
私は終活には慣れているから大丈夫!という方はほとんどいらっしゃらないと思います。
自分は終活始めて50年などと豪語される方がいらっしゃるとしたら、その方はもう別次元のお師匠様クラスです。
些細な事でもかまいませんので、わからないことがありましたら、いつでもご相談ください。
終活、私も始めています(^▽^)/
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